鍵盤の筆跡

3月31日

旅の道連れ、滋賀会館、舞台袖から通される、幕の下りた舞台の内側、舞台上にパイプ椅子の客席、客席にスポットライトが当たる、バイク、ビール、煙草、流れてくる煙、歩く鞄、綺麗な足、美しさとはルールであるということ、ナイフの光、舞台に引き出される、最後に幕が開く、ホールの座席に並んでいたもの。

　缶ビールを一本いただきました。

知らないものを描くことができますか

・全ての認識は、経験からくる（ジョン・ロック）

・経験したことがない概念を認識することは可能でしょうか
・創作とはなんなのでしょうか
・悲しみを感じたことがないひとが、意図的に観察者に悲しみを想起させる作品をつくることはできるでしょうか

・群盲が象を撫でてつくられたものは正しく象でしたか
　・与えられる情報がもっと多ければ、象を前にせずとも象に近いものを作れるのではありませんか
　・群盲が群盲であるからこそ得られる象の姿もあります
　　・それはどのように評価されるべきですか

・体験に基づいてのみ書かれる文章は随筆であって小説ではありません

・経験していない概念は認識できず、それを形にすることが叶うとも思えません
・小説を生成するために必要な経験の種類とはどのようなものなのでしょうか

・物語を消費した経験のあるひとだけが物語を生み出せるのではないでしょうか
・物語を摂取することで、摂取者の中に自動的に生成される物語があるのではないでしょうか

　・課題：とりあえずドーキンスを読みましょう
　・物語の起源について考えましょう
　・物語は作成されるものなのか発生するものなのか考えましょう

書くのに最適の時間は常に現在のようです

あとで書くつもりでいたことは、概ねいつになっても書かれません。

なにかなさるのですか

野外飲酒を禁じる法律が日本にも過去に存在したのかどうかということが気になり、かつて法学の勉強をしていたという職場のアルバイトさんに聞いてみました。

「法律がご専門とのことですが、刑法にはお詳しいんですか？」
「いえ、専門外です」
「そうですか」
　しょんぼりしていると、アルバイトさんがいぶかしげにひとこと。

「何か刑法に触れそうなことをなさるご予定があるんですか？」

　職場での自分の印象が気に掛かりました。

野外飲酒について

日本にも野外飲酒が禁じられている時代があったらしいですよ、というお話を伺いました。
　とはいえ語り手の方もひとから聞いたおはなしとのことでどうも真偽が定かでなく、調べてみたのですがそれらしい記録を見つけることができません。
　法律関連はこれまでさっぱり調べたことのない分野であったため、いまひとつ調査の方策を立てられずにいます。
　しかしここは思いのほか面白い情報が沢山ある分野のようです、今後関心を向けていきたい所存。

　冒頭のお話に関連しそうなのはこの辺りでしょうか。

　酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律（昭和三十六年六月一日法律第百三号）（法令データ提供システム）

第四条 　酩酊者が、公共の場所又は乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をしたときは、拘留又は科料に処する。

　野外飲酒自体を禁止するものではありませんが、これについて語った言葉が伝言の過程で歪められた可能性はあるように思います。
　あるいは見つけられなかっただけで、やはりある時代には野外飲酒を禁じる法律が存在したのでしょうか。
　はて。

　お詳しい方、おられましたらご教授ください。

速度を上げつづけること、忘れるべきでないこと

論理的思考の放棄（登 大遊＠筑波大学情報学類の SoftEther VPN 日記）
　気になったのはコメント欄。

# brainhack 『日経サイエンスか何かで読んだのですが，認知科学者がチェスを初めてから10年間どの様に上達していくかを調べた話がありまして，その結果，記憶の構造が変化していったそうです．駒がどの様に動けるかとかそういう低レベルな思考(論理的思考)ではなく，局面や局所的な駒の配置が，どの様に有利かなどという意識の側から見ると直感的とも言える判断ができる様になっていました．また，チェスマスターに記憶テストを行なったのですが，実際の試合の局面での配置 (スナップショット)は簡単に覚えられるのに，ランダムに駒を配置した局面の場合には，成績は著しく落ちました．このことも記憶の構造がビギナーとは異なることを示唆しています．』

　その記事を探してみました。
　チェス名人に隠された才能の秘密（日経サイエンス）

チェス名人はさまざまなゲームの局面をよく覚えているため，普通の人よりも記憶力がいいと思われがちだ。しかし，チェスのグランドマスターたちは，記憶力の点で一般の人よりもすぐれているわけではなく，盤面の駒の配置を写真のようにそっくり記憶してわけではない。ゲーム中によく現れる配置（定跡）を一括りの「チャンク（塊）」として脳に保存し（長期記憶），必要に応じてワーキングメモリー（作動記憶）として活用しているらしい。
　
こうした能力は生まれつきのものではなく，訓練によって高めることが可能だ。

　すこし未来に希望を抱かせてくれる情報です。
　考え続けることで思考のありかたが変化していくなら、もしかしたら私は生きている間に今感じている限界よりも遠い場所まで行くことができるのかもしれません。
　貪欲でありましょう、止まることをせずにおきましょう。
　意志と速度を、そのための強度を。
　もう絶望している時間さえ惜しいような心持です。

　だけれどどこに行っても、かつて居た場所のこととそれを伝えたい相手のことを忘れるべきではありません。
　はじめに上げた記事に対する指摘。

　天才あるいは初心者だった頃の自分を思い出せなくなってしまった人が言いそうな言葉（Latest topics）

　伝わらない言葉は虚しいものです。
　すくなくともそれは相手にとって価値のないものです。

素敵なやりとり

ドラえもん登場37年目にして本日気づいた事実　（磯崎哲也事務所）

　記事内容に反応してコメント欄で紹介されていたページ

　（ここで知りました）

議論の本流はしらねども

売春婦への蔑視発言の話（ARTIFACT@ハテナ系）
　気になった断片を3つ引用。

「自分の属性が含まれている場合、中傷や差別にならない。あくまで自虐や皮肉である」というロジック

今回に限らないんだけど、ネットでは直接の事例がある個別の話なのに、その個別の話が抽象化され、一般論に話が広がり、そもそものきっかけが忘れられてしまうことが多い。

（コメント欄、mgkillerさんの書き込み）自分を肯定してるフリをしてる人なんだなあ、とか。

正視すべきでないものもあります

自分を見失ったときに旅に出るのは、その場で自分を見つめ直すより安全なことのように思えます。

よく見れば相撲も怖い漢字です

相殺という言葉にみられる漢字の不穏さと用例の穏当さにふと衝撃を受けました。