この日ばかりは何を書いても、ほんとうのこととは思っていただけない気がします。
お仕事に行ってきました。
働くのは、半年ぶりくらいでしょうか。
やはり変わらずどんくさく、着任のご挨拶で緊張の余り滑舌が不思議なことになる、かかってきた外線をうっかり叩き切る、 などの、大変私らしい勤務ぶりでした。
先が思いやられます。
また、ものを書くお仕事をいただきました。
かつて目指して一度は就いて、そうして諦めた道でした。
私に、ライターの適性はないのだと思っています。
それでも、 すこしでも、以前においていただいていた場所で書いていたものがひとによく思っていただけたとしたら、それはきっと、私がそこで紹介するものを本当に好きで、ただただ大好きで、それをそのまま書いていたからでした。
ほかのことは概ね駄目でしたが、好きになることだけは一途で、真剣で、必死でした。
それしかありませんでした。
今度の場所も、ここで書くものも、好きになろうと思います。
それしかできないのですから。
そうしないで書いたものがひとに届くほどの技巧など、持ち合わせてはいないのですから。
ほんとうのことしか、書けないのです。
と書いている間に四月一日が終わってしまってタイトルから嘘になってしまったのでぶちこわしな気がして、とはいえこういういい加減さが私の本質である気がして、このようないい加減な人間が語る言葉に信頼が置けるはずもなく、我ながら何がどの程度ほんとうなのかすこし自信が揺らいで、やっぱり全部嘘かもしれませんという留保をつけたくなりながら、新しい季節がはじまってはじめの夜を、眠れずにもじもじと過ごしています。