髪を切りました。
今年の5月に鋏を入れて、ずいぶん量を減らしたとはいえ、それでも背中を覆う程度はあった髪。
今度は肩につくかつかないかの短髪にしてみました。
上着を忘れても、髪を全部下ろせば上半身程度は覆えてしまえたり、
寒い日には天然の首巻きを使えたり、
だけれどちょっと見た目が怖くて周りの方に止められたり、
ちょっとした衣類のほつれ程度なら髪を糸代わりに使って修繕できたり、
眠るときには絡まらないよう、枕元に箱を置いて髪を入れておいてみたり、
抜けた髪に存在感がありすぎて、うっかりどこかに付着させようものなら、なんだか呪いの品のようだとおびえられたり、
そういうことは、もう、ありません。
変化の度合いは前回切ったときの比ではないのですが、前に鋏を入れたときほど、気持ちが揺れていません。
今回の美容師さんが、私の意思を何度も確認し、切ったらどのような形になるかを丁寧に説明した上で、新しい髪型を作ってくださったのがよかったのかもしれません。
切ってしまったとはいえ、私にとって長く伸ばした髪はそれなりに愛着のあるものでした。
それを大事にして下さる方に扱っていただけたのは、よいことでした。
ばっさりと短くしてしまうと、なにかかえってさっぱりとしました。
失ったのではなく、ただ変わったのだと思えました。
短い髪は、私に似合っている気がします。
首を傾げると、これまでにあった髪の揺れる感触がもうなくて。
その軽さに、まだすこし戸惑っています。