ほんとうに気に入った、自分にとっては完璧と思えるような作品については語りづらく思えます。
むしろなにかが欠けているような作品のほうに、語る余地を多く見出せます。
とりわけ、完璧と思える作品の感想を文章にするのは難しいことだと感じます。
ひとに話すのであれば、「ほんとうに凄かった、とにかく良かった、お勧めです」というような言葉が口調や勢いである程度伝わり、語彙以外の部分で説得力を生じさせる可能性があります。
しかしながら文章となるとそういうわけにはいきません。
よい、と感じたものを上手に紹介してお勧めできないことを、無条件に絶賛できない作品について語る言葉のほうが多いことを、歯がゆく思います。