昨日、一昨日放送の「ガンジス河でバタフライ」を観ました。
宮藤官九郎脚本、長澤まさみ主演。
「自分探しの旅」のおはなしでした。
自分探しという言葉を胡散臭く思い、なるたけ遠ざけるようにしていました。
自分を見失ったときに旅に出るのは逃げでしかないと、そのようなことをせずにそのときおかれた状況と相対しながらおとなしく内省してみるのが誠実で賢明な態度なのだと思っていました。
だけれどこの作品を見て、旅に出ることで見えるものもあるのだと思いました。
旅に出ないと見えないものではないかもしれないけれど。
私はああいう旅行をするには老成しすぎたように思います。
まだ間に合うようにも思います。
自分はどこにも行かれないと思っていました。
自分はどこにでも行けるような気がしておそろしくなります。
自由というのは、私と世界を繋ぐものの存在をしっかりと確認することが出来ない状態です。
繋ぎとめてくれるものがないというのはひどく不安なことで。
どこかに行ってみようかなあと思いました。
どこにも行くまいとも思いました。
いずれにしてもインドはやめておこうと思いました。