1000の小説についておはなししました。
その断片。
・時代を経て残るに足る強度を持つ小説の数は一定であるというおはなしを提示しました。
時代を代表するものは確実に生き残る、そしてそれは時代を重ねていくごとに増えていくものであり、その数に上限はないであろうという返答をいただきました。
きっとどちらも間違いではありません。
・おはなしをわかりやすくするためにあらかじめ定義しておくべきであったことがら。
なにを以って「生き残る」とするかの前提が曖昧です。
誰かが読める状態にあれば、名前が残っていれば、それはまだ生きていると見做すべきでしょうか。
あるいはそれを読んで心動かされるひとがいる小説のみを生きたものと定義すべきでしょうか。
読むことができなくなったときと読むひとがいなくなったとき、言葉にとってはどちらがより深い死なのでしょうか。
・それを認識するものがなければ世界は存在しないという観点と、観察者の有無を問わず世界は厳然として存在するのだという観点は両立するもので、そのことと絡めてなにかとても単純なおはなしに収斂させることが可能な案件のような気がします。
心の中の「あとで考える箱」に入れておきます。